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ジャン
そんな中、とある土地で見つけた、ジャンという名の15歳の少年が戦闘に参加してから事態は急変、連勝街道を突っ走りだしたのだ。ジャンは冷静沈着で頭脳明晰。王はジャンの能力を見抜き、その日の内に王の右腕として扱い始めた。つまり、1日も経たずに2番手の私を抜いたという事だ。王にとっては戦闘力が全てなのだ。勘違いしないで欲しいのは、不満だと言っている訳では無いという事。私自身、既に王への冷血さに付いていけないと思うところもあり、一線を退く気持ちが芽生えている。と言っても、忠誠心はあるので謀反などの気持ちは微塵も無い。
ジャンは命令を忠実に遂行する。ある意味、王よりも冷徹なのかも知れない。剣術や体力も相当なもので、王と互角以上の戦闘能力だろう。更に、王への忠誠心も半端ではなく、王の為なら命を投げ出すのは間違い無い。
王とジャンの功績が大きく、遂に我がシャルグ王国の軍勢は島の東半分を制圧した。だが、被害も相当だ。怪我人はもちろんの事、死者の数も半端ではない。生き残った兵士も疲弊しきっている。だが、残るは、ただ1国。西の大国であるガルブ王国だ。
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