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「あら、図星かしら?」
さやさんの真っ赤な唇がクスクスと笑っている。
「……そ、それはそうかも……だけどさやさんには関係ありませんよ」
「確かにわたしには関係ないことかもしれませんね。だけど、わたしは罪人を成敗する仕事をしているので職務を全うしているだけですよ」
「職務を全うっておかしいんじゃないですか?」
「ふふっ、おかしくてもけっこうですよ。とにかく田本さんにそれから野川さんも罪人ですからさや荘でゆっくりとしてくださいね」
「わたしも罪人だって言うんですか! それとどうしてわたしの名前を知っているんですか?」
里子が叫んだ。確かにどうして里子の名前も知っているのだろうか?
「そうよ、野川さんも罪人ですよ。だって、麗奈さんをいじめたわよね。罪人のお二人はこの部屋でゆっくり反省してくださいね。あ、それとわたしは罪人の名前はよく知っているんですよ」
さやさんはまるで悪魔みたいなそれでいて美しい笑顔を浮かべた。
美しくて綺麗な悪魔は微笑む。その唇に赤リップがキラキラと輝いている。
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