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第四章 緑川麗奈
わたしは居心地の良さそうなカフェを見つけた。どうしてなのかそのカフェにぐっと引き込まれるのだった。
木製のカフェのドアを開けるとカランコロンとなんだか懐かしい音が鳴った。そして店内に入ると「いらっしゃいませ」と店員さんの元気な声が聞こえてきた。
「うふふ、さやカフェへようこそ。お好きな席にどうぞ」
上下黒色のスカートスーツに身を包み真っ白なエプロンをつけそしておさげ頭がよく似合っていている店員さんが両手を横に広げ微笑みを浮かべている。その店員さんの唇には赤リップがキラキラと輝いている。
なんて綺麗な人なんだろうとわたしはじっと見てしまった。
店内は木の温もりがあり癒される空間になっている。わたしは窓際のカウンター席を選んで座った。
そして、わたしはメニューを手に取り眺めた。
エビピラフも美味しそうだけどオムライスも美味しそうだな。メニューの写真を見ているだけで幸せな気持ちになるのだから不思議だ。
今日の気分はエビピラフだ。
「すみませーん、注文をお願いします」とわたしは店員さんを呼んだ。
暫く待つと店員さんがパタパタとやって来た。
「お待たせしました」
その笑顔には輝いていてなんだか楽しそうに見えた。それと唇の赤リップと綺麗なアーモンド型の目が印象的だった。
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