第四章 緑川麗奈

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またまた嫌なことを思い出した。わたしは、お皿の上にキラキラと輝いている星形のクッキーに手を伸ばし食べた。 クッキーの味はほんのり甘くて美味しかった。だけど、あの日の由美ちゃんの迷惑そうな顔を思い出し嫌になる。 わたしは、嫌な思い出と一緒にお腹の中に星形のクッキーを牛乳で無理やり流し込んだ。 さや荘にぐぐーっと強く惹かれたのに実際に住んでみると嫌なことばかり思い出し嫌になる。 「緑川麗奈さん。嫌なことは終わっていませんよ」 どこからか声が聞こえてきた。 「え? 誰?」 「緑川麗奈さん、あなたの罪は何ですか?」 「……あなたの罪って」 この声は誰! 一体何を言っているのだろうか? 「緑川麗奈さん! あなたの罪は何ですか?」 「わ、わたしは罪なんて犯してないけど……それよりあなたは誰なの? どこからか話をしているの?」 わたしが一体何をしたと言うのだろうか? 女性の声がわたしに罪を問う。その理由が分からなくてわたしは呆然とした。
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