第四章 緑川麗奈

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「緑川麗奈さん! あなたの罪は何ですか? って聞いているのよ。ねえ、答えなさいよ!」 地の底からズーンと響いてくる声は一体何なのよ。わたしが何をしたと言っているのだろうか? 「緑川麗奈さん、あなたの罪は何ですか?」 「わ、わたしに罪なんてありませんよ。それよりあなたこそ何ですか? 人の部屋に入って来てるんですよね?」 わたしは大声で叫んだ。 「あらあらご自分の罪が分からないのね? あははっ、おかしいわね 」 その声はわたしを馬鹿にしたように笑っている。 「何か文句があるんだったら出てきなさいよ!」 わたしは叫んだ。 「分かったわよ。ではお邪魔します」 その声の主は玄関のドアをガチャリと開けて入って来た。 「あ、あなたは……」 どうして……?
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