名前で呼ばねぇでくだせぇよ

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 これはお願いというよりは忠告だ、彼の母親は風俗街を仕切る権力者だし、堅固な警備システムを備えた彼らのマンションなら、まぁ安全だろう。 今夜俺が行う仕事で、友人の身に何かが起こるのは本意じゃない。  俺とは違った意味で複雑な環境下に育った栄吉君は、大した疑問も挟まずに俺の希望を受け入れてくれた。 「じゃあ、また明日の夜にでも来るからさぁ。マー君、無理しないでねっ」  少女戦士から男子高校生に素早く戻った後、栄吉君は部屋を出て行く。 来た時よりも遠慮がちな、外からカギをかける小さな音を残して。
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