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「ね、神代、くん…」
「…ん、どした?」
名前を呼べば、優しく応えてくれる。
それだけで胸が締め付けられて、甘い痺れが全身を巡って。
ひどい元彼たちに傷つけられて、浮気されて、女としての自信をズタボロにされた…
そんな私を優しく包み込み無視できないほどの気持ちをストレートに伝えてくれる神代くんが…本当は、…本当は、ね?
「…一回、…ギュッて、して?」
「…っ、」
…涙が出るほど嬉しいんだ。
彼に求められること、必要とされることが…
彼の優しさが、温もりが…。私の心を癒していく。
腕を伸ばして、私も彼を求めた。
神代くんは目を一度見開いてから、一瞬だけ顔を顰めて泣きそうな顔をした。
「なにそれ、可愛い」って声を震わせて。
胸元からこちらまで登ってくると、要望通りに体を抱きしめる。
そして、驚く。彼の鼓動の大きさと速さに。
パックンバクンと、私と一緒かそれ以上。
顔に出ないから分からなかった。
キツく抱きしめられてようやく、微かな指先の震えにも気がつくことができて。
知った瞬間、彼がたまらなく愛しくなる。
私を抱きしめながら、優しく深いキスをする。
頭がポーッとして、下半身に下った指にも拒否する気力よりも、彼から与えられる快感への欲求の方が遥かに勝る。
「…っ、あ、ぅん」
「たくさん濡れたね。嬉しい」
「そ、いうの、…言わないで」
涙目で睨むと、ふっと口角をあげて笑う。
「暑い」と言ってトップスを脱ぎ、ベッドの下に投げ捨てる神代くん。
「服、邪魔だから脱ごっか?」って。私の服も脱がせると抱きしめながら再び下を弄る。
仰向けになる私を横から抱きしめて、頬に首に耳に…。
至る所にキスをしながらも膨れ上がった場所を指先で押しつぶすから…もう我慢なんて出来ずに甘い甘い声が溢れた。
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