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「カレーなんて、ルー入れたら全部同じ味でしょ？」
「全然違うよ！誰かが作ってくれるカレーってこんなに美味しいんだって感動してる」
「元彼は作ってくれなかったの？」
「うん、記憶にない」
「ふーん、じゃあ、俺聖奈さんの初めて貰えた？」
「っ、」
無邪気に笑う神代くんが可愛くて、きゅっと情けない音で心臓が鳴った。
自分も口にカレーを放り込んだ神代くんは、ごくりと口の中のカレーを飲み込むと、口を開く。
「決めました。
今までの元カレは聖奈さんに甘えてたみたいなんで、俺は聖奈さんを死ぬほど甘やかします。」
「…え？」
「それで、元カレと俺は違うって、証明する。納得できたら付き合ってくださいね？」
首を傾げて口の端を横に伸ばした彼。
怯むことを知らない、真っ直ぐに突き進んでくる彼にコクリと顔を頷かせると、
「でも、俺に愛される覚悟ができたら、遠慮なく教えてくださいね。絶対幸せにしますから」
悪戯に笑って二口目のカレーを口に運ぶ。
油断したところに飛んできたハートの矢がトスっと私の心臓に刺さり、その後のカレーの味は正直よく分からなくなってしまった。
この気持ちは何
ーendー
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