君とお部屋探し

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「傷ついてる聖奈さんを甘やかしたいのに、逆に傷つけて、…何やってんだろうな俺。」 「…神代、くんは…悪くなくて。」 「聖奈さんも悪くないよ。…ちゃんと、気持ち伝えてくれてありがとうございます。」 「…」 ねえ、どうして…そんなに、優しいの? そんな風にされたら、…尚更、失うのが怖くなるよ。 君に依存して、君なしじゃ生きれなくなるのに…これで裏切られでもしたら…、 「俺は、聖奈さんを一人にしたりしない。」 「…」 「裏切らないし、撫でることはあっても絶対に殴れません。」 「そんなの、」 「口だけに思われても仕方ない。でも本当。…もう、信じて、なんて言いません。信じてもらえるまで…好きだって伝えますから。 だから、…元彼じゃなくて、…ちゃんと、俺を…見てください」 真剣な声に全身がジリジリと痺れる。唇が震えて涙が出てしまいそう。 神代くんが、今…どんなに辛いか。 最低な元カレたちと同じようになるかも、と失礼なことを言われて、どれほど心外かは、…計り知れないほど。 それなのに、どうしてそんな暖かいことが言えるの? いつも意地悪なのに、調子に乗ったら手をつけられないくらいの変態のくせに、…私は彼のその心根の綺麗さを…心から愛おしく思う。
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