4.ズルイヤ

1/1
前へ
/6ページ
次へ

4.ズルイヤ

僕よりアイツのどこがいいの? 君にとって僕はただの友達なの? 聞かなくても分かってるよ、君が似合う人がアイツだって 分かってる、分かってるよ、でも身体が思うように動かないんだよ 君はアイツを好いている だが僕は君を好いている そしてアイツは君を好いている そんなことは分かりきっている だから僕は邪魔をできないんだ、できないはずなんだよ なのに僕は君を求めてしまう 君がいなかったら本当の僕じゃなくなってしまう でも、それはただのワガママ 知ってるよ、もう何もかも 知ってるよ、もう君が好きな人を 君が好きなのに 僕は何もできないや そんなのダメなんだ でも何もしない それが、彼女にとって いいのかもしれないな 僕はアイツに敵わなくて 誰からも好かれていて 目障りと思うほど、アイツが嫌いだ なのに君が、アイツを好きになるなら アイツが嫌いじゃなくなったんだ それは、なぜか? そんなことは分かりきっている 君の運命の人がアイツだからだよ なんて生臭い言葉も君にはかけてあげられない ちっぽけな自分なんだ なのに身体はどうしても、心に追いつかなくて だから君は僕に話しかけないでよ 少し、ほんの少しの希望も見たくないんだよ 君が僕を好いてくれたらどんなにいいかって 思ってしまうんだよ 君が好きなのに 僕は何もできないや そんなのダメなんだ でも何もしない それが、彼女にとって いいのかもしれないな でも、なんで君は 僕に振り向くの? 少しの希望も見たくないんだよ 期待しちゃうよ 僕は君を諦めたんだよ 今さら告白なんてズルいよ 君が好きなのに 僕は何もできないや そんなのダメなんだ でも何もしない それが、彼女にとって いいのかもしれないな なのに、なのに、君はなぜ僕に振り向くの? 今さらそんなのズルいや ズルいや、ズルいよ ズルいよ 明日、学校に行ったら 君に伝えることにするよ 『好きだよ』って
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加