冒険家の夢

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 お金持ちは頭を大きく横に降った。 「とんでもない!これこそ私の求めていたものです。今、生まれて初めて生きていることを実感できています。」  出合った頃とは違う人のようになったボサボサの髪と髭面で、お金持ちは白い歯を見せて笑った。  冒険家はそれを聞いて何も答えなかったが、しばらくして話し始めた。 「‥私は幼い頃とても貧乏でした。何で世の中はこんなに不公平なんだろう、いつもそんなことばかり考えていました。」  お金持ちは、冒険家が珍しく時分のことを話し始めたので、興味深く耳を傾けた。  
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