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魚パーリィ(パーティ)
午後からは勇者様に聖剣の作り方について説明。
「なので、アマンタイトに聖なる力を白く光るまで注いでください」
「どのくらい力がいるのかな?」
「鉱物によって異なります。アマンタイトは初めて扱うので、どのくらいかは分かりません。しんどいと思ったらやめてもらって、明日注ぐと繰り返してみてください」
「分かった、やってみるね」
アマンタイトに手を置いて勇者様が淡く光る。これが勇者様の聖なる力。
キラキラして綺麗だなぁ。浄化されて、私消えてしまわないかしら。
ギャオオオオオオオオ!!
モンスターだ!魔道具を持って外に出る。
大きな魚の形をしたモンスター!標準を合わせて……発射!
ドゴオオオオオオオン!
ギャアアアアアアアア!
「……あなた凄いわね……」
メリルさんがスンとして海に沈んでいくモンスターを見送る。
時々大物のモンスターが来るから、撃退魔道具も作っていた。
じゃなかったら今頃モンスターの胃袋にお邪魔していたし。
傍から人影がさっとモンスターに向かっていく。
「レアな食材だー!」
勇者様が叫んで海にダイブ。あんな巨大なもの……
ザバアア!
「今日は魚パーティーだね!」
いい笑顔で、勇者様が巨大魚モンスターを担いで海から上がって来る。怖っ!
剣をすらっと抜くと血抜きをして、スパスパと捌いていく。
だめだ、私の常識を軽く越えてしまって分からなくなってる。考えないでおこう。
夕食に出された魚パーティとやらは、見た目に反して美味しくいただけた。
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