俺も行く!

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俺も行く!

夜にゴソゴソと7種類の鉱物を探す。やっぱりセレスとマイカが足りない。 サクの定期便まであと1週間。間に合わないかも。 大陸に行かないと手に入らないわ。仕方ない、いつもの装備を綺麗に拭いておかないと。 フルヘルメットや胸当てに脛当てと、サングラスについたホコリを拭いていく。 「何してるの?」 勇者様が工房にひょっこり現れる。お風呂に入った後みたいで入浴剤のハーブの香りがした。 「鉱物がいくつか足りないので、大陸に行こうかと」 「そんな重装備で?」 「これは……」 石や卵が飛んでくるから…サクのお店は港から近いけど、すぐに分かってしまう私の風体。 血の色の瞳、水色の髪で妙に細い白い体。愚か者クイの容姿。 数年前に行った時はすっかり油断して、頭に石が当たって大怪我。サクに迷惑かけちゃった。 「勇者様はアマンタイトに力を注いでいてください。メリルさんも待機してもらって」 「俺も行く」 「鉱物を買いに行くだけですから」 「俺も行く!そんな重装備しなくたって、俺が守るから」 「私も行くわよ!こんな可愛い女の子に石を投げるなんて!お仕置きしなくちゃね」 普通の事なのに。何に怒っているのかが分からない。 愚か者の末裔だから、両親も重装備で大陸に行ってたもの。 また何を言っても「行く!」と言い張られ、翌日に3人で鉱物を買いに行くことが決定してしまう。
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