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4.🍑
" 波紋 Ripple 4 "
不安を抱えながら1週間を過ごしたあと、検査結果を受け取りに
私は再度病院へ向かった。
慣れるっていうのも変なんだけれども、怠さの伴う身体ながらも
少しは上手く今の身体と付き合えるようになっていて、今回の病院行きは
何とか自分で運転して行くことができた。
でもホントのことを言えば、やはり夫に付き添ってもらいたかった。
けれど、意外にも? 夫は私の病院行きのことには一切触れて
こなかった。
だから、言い出せなかったのだ。
世の夫たちってこんなもんなの?
もし立場が逆だったなら私は心配で、きっと夫を車に乗せて
病院へ付き添ったろうにと思う。
そう思うと少し、悲しかった。
帰りは車の中でシートを倒し、30分ほど休んでから帰った。
休憩を挟んだものの、やはり外出は疲れた。
なので無理をせず、私はすぐに布団に入り横になった。
22時頃に帰宅した夫は私の気分とは裏腹に、今宵もご機嫌さんだった。
泰之さんは、あれから病院行きのことを何も聞いてこないけれど、
今日が病院の日だってこと知ってたンだろうか。
そんなこと考えていたら、部屋のドアが開いた。
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