『 LOVE YOU!』最後はきみを好きになる。 -28-

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4-2.-    「ただいま・・」  「お帰りなさい」  「検査の結果どうだった?」  泰之さんはちゃんと覚えてたんだ、そっか。  「難病だって」  私の説明を聞いた泰之さんの顔。  今まで一度も見たことのないような微妙な表情をしている。  そんな彼は、微笑んだ表情を無理やり作るかのように口角を 上げたかのような表情を貼り付けて、囁くような声音で 私に言った。  「そっか、そのぉ・・無理しない生活をして養生するしかないな。  俺のことは気にしないでこれからゆっくりと自分のペースで 生活するといいよ」  「ありがと、ごめんね」  「あぁ、それと今日から俺、隣の部屋に移るわ。  香りのストレスになるといけないし。おやすみ」  「おやすみな・・さい」  言えなかった、自分の思いを。  病気の時ほど、何でも手伝ってくれる人が必要なのよって。  隣の部屋に行っちゃったら、大声でも出さないと用事も頼めや しないじゃない。  その日から夫は自分のことは何でもしてくれて、私の手を煩わすことは なかったのよ、確かに。  だけど、一方で私のことを手助けすることもなかった。  困ったことがないかを、聞いてくれることも。  私は寝室に置き去られた眠り姫のような存在になっしまった。    
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