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こんなに愛想がない秘書でいいのだろうか?
そう思ったことも過去はあったが、真面目な私だからこそ秘書にしたと言われれば、必要以上に話をする必要もないし、言われたことだけをやっていることが正しいような気がして今に至る。
私は小さくため息を付き、副社長室と繋がる隣の部屋の自分のデスクへと戻るとパソコンを開いた。
そして資料に視線を送るも、さっきの副社長の笑顔が頭に浮かんだ。
本当になんなの? あの人。
女なら誰でも自分に気があるとでも思っているのだろうか?
私はああいう自信のある男の人がとても苦手だ。これぐらいの距離感でちょうどいい。
大きく伸びるように私は手を伸ばした後、仕事に取り掛かった。
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