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クイーンがグッグッグ…と体の形を変えていく 「エイト、ナナミ離れてて…」 クイーンは二人に声をかけると 「クイーン!無理しないでね」 エイトはクイーンの脚に触れて心配そうに見上げた。 クイーンは大きくなった体でエイトを見下ろしコクっと頷く。 クイーンはエイトを傷つけられた事、とやっと自由になった事で力の限り暴れた! 「うわっ!クイーン!気をつけろよ!」 クイーンの振り回したしっぽがカズキに当たりそうになるがクイーンは構わずに振り回す。 カズキなら避けるだろうと気にした様子もない。 ラネットも感化され笑みを浮かべる! 「クイーンやるね!私も殺ろうかな!!」 ラネットが笑いながらドラゴンへと変貌すると… 「も、もう無理だ…逃げろ!」 「やってやれるか!」 兵士達が剣を持つ手を力なく下げると… ザンッ! 後ろから剣が振り下ろされ兵士の腕が取れた。 「へ?」 兵士はあまりの事に何が起きたのかも気が付かなかった… そしてそのまま自分の無くなった腕を見つめ血を垂れ流して気を失った。 「お、おい!誰だ」 仲間が殺られて後ろを振り返ると… 「剣を下ろすな!死ぬまで働け…」 そこには恐ろしい形相で睨みつける国王が血の滴る剣を握りしめていた。 「お前らはわしの駒だ、勝手に逃げる事など許さん」 「ひぃ!!」 兵士は腰が抜けるとそのまま後ずさりした。 「この程度で逃げるなど万死に値する」 国王は高く持っていた剣を振り上げると無表情でそれを振り下ろした。 兵士は死を覚悟して目を瞑り庇うように手を前に出した。 しかしいくら待っても剣が体を傷つけることは無かった。 兵士は恐る恐る目を開くと… 目の前には自分達の敵の勇者カズキがその剣を受け止めていた。 「何をしてる…」 国王が淡々と感情なく聞くと 「お前こそ人の命をなんだと思っているんだ!」 「な、なんで…」 兵士はカズキを見上げると… 「いいから逃げろ!ここにいたら死しかないぞ!仲間達にも声をかけて降伏しろ!俺達は敵意が無ければ攻撃などしない!」 「ほ、本当か?」 他の兵士達がカズキを不安そうに見つめる。 「当たり前だ!」 カズキの言葉に兵士達は次々に剣を置いた。 「もうあんたにはついていけん」 「貴様ら…」 国王は剣を置く兵士達を睨みつける。 「お前には人望なんてもんはないもんな!力や恐怖だけじゃ人は繋ぎ止められないんだよ!」 カズキは国王を剣で押して弾き飛ばす。 すると国王はエイト達が閉じ込められていた檻まで吹き飛んだ! 檻はカズキの手によって剣山の様に尖っている…国王はそのまま切られたら檻に串刺しになった…
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