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「どうすれば、未来は変えられますか?」
ぼくは不安な気持ちをぶつけた。
「それは、どうすれば漫画家として成功できるかという質問かな?」
meが聞いた。
「はい」
「そんなことは分からないな。私は漫画家になれなかったからね。長年、いろんな本で理論も学んだし、セミナーにも通った。だけど、そこで教えている先生たちだって、漫画家として成功している人たちではなかった。ひょっとしたら、成功した漫画家に尋ねても、きちんとは答えられないかもしれない。どんな作品が売れるかなんて、誰にも分からないんじゃないだろうか。きみは覚えているかい?憂鬱な月曜日の朝、子供が読んで元気になれる漫画ならいいわね、って母さんが言っていたことを」
「はい、憶えています」
「会いたいね、母さんに」
「はい」
去年、母さんは癌で逝ってしまった。
「とにかく」
とmeが話を続ける。
「私がこうやって電話をかけたのも、きみの未来を良きものに変えるためなのだ」
「ぼくは、どうすればいいのですか」
「ハルキくん」
スマートフォンの画面のmeがこう言った。
「未来を良きもの変えるため、きみはどうすればいいのか?私は真剣にそれを考えてきた。この運命の日が訪れるまでに、明快な答えを出しておきたかったのだ。自己啓発的、哲学的な一般論ではなく、個人的で、具体的なアドバイスをしてあげたいと思った」
「個人的で、具体的なアドバイス?」
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