1982年のスマートフォン

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「なにを言っているのか、よく分からない」 かすみちゃんが不安そうな顔をした。 もっと、はっきりと言って、って。 「未来は変えられるってことだよ」 「未来は変えられる?」 「うん、未来をよきものに」 「それは、あなたにとって?」 「ぼくたちにとって」 かすみちゃんの表情が明るくなった。 「ふふっ。ロマンティストなのね」 「もちろん。漫画を描いているくらいだから。物語は悲劇にも喜劇にも描ける。描く人次第なんだ」 「描く人次第?」 「うん。人生って、ひとつの物語だろ?」 「恥ずかしくないの?そんなセリフ」 「ごめん。調子にのってしまった」 彼女がほほ笑んだ。
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