もう暴言を吐かれるのは懲り懲りです

10/15
前へ
/59ページ
次へ
「ねーってば、面白い話ないの?」 「ないって」  生返事で答える俺。もうちょい前向きな話がしたい。  ――その瞬間、あやはコーヒーをこぼした。俺のワークに向けてピンポイントで。 「何すんだよ! いい加減にしろ!」  しかも熱い。あやの母に入れてもらったばっかだから。 「あらー勉強頑張ってるのねー。うふふー。2人ともお似合いだわー」と囃し立てながら、さっきやってきた。  正直あやの母も苦手だ。同じタイプだと思う。  強引なとこが。 「てっちゃんが私の話を聞かないのが悪いじゃない!」  ちょっとなにいってるかわからない……。 「だからといって俺のワークにコーヒーぶちまけたり、教科書の角で小突くことないじゃん!」
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加