もう足踏んづけられるのは懲り懲りです

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 段々彼女の”本性”が俺の前に出てきた。  最初はランドセル持っててから始まり、次第にあれこれ買ってきてとパシリにするようになった。  俺が嫌だと言うと頬つねってくる。蹴りをいれてくる。  小学校高学年になってくると、さすがに女子としかも他所の学校の女の子と遊んでいる所を同級生に見られたくないから、母のヨガ教室の付き添いをやめた。  実際はあやと関わりたくないからだ。  逃げるように集団塾に通った。これで忙しくなるから、あやと会わずに済むと。  おかげで小学校6年の時はクラスで上の方だった。  先生や家族に女子からやられてるなんて言える訳がなかった。言いにくいし、周りにバラされるのが怖かった。  しかし皮肉なことに、中学校から一緒だった。  俺の小学校の校区とあやの小学校の校区は同じ中学校になる。  それであやと顔を合わせる回数が週一回から毎日になった。
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