人間ドールデスゲーム

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「谷山、花音と雪の準備が出来ているなら、すぐに連れてこい」 あの人は谷山さんというのか。 加藤様が谷山さんに指示をすると、谷山さんはすぐに部屋から出て行った。 ここに中野様がいるって事は、雪さんは中野様担当の人間ドールだよね? 加藤様は人間ドールを3人集めて何をするつもりなの? ゲームっていっても、私たちは人間ドールだから動けない。ゲームなんて出来るはずがない。 花音さんと雪さんが来るまでの時間がとても長く感じた。 早く加藤様に説明してもらいたい。そして、そのゲームが終わったら、すぐに帰らせて欲しい。 加藤様の家に興味があったけど、今はこの場所から逃げたいとしか思えない。 「花音と雪を連れてきました」 谷山さんが高級そうな手押し車に、立ったまま固まっている2人の人間ドールを入れて、部屋の中に入ってきた。 「雪、花音、今日も美しいね」 加藤様が花音さんと雪さんに気持ち悪い笑顔で話しかける。 花音さんも雪さんも実際に会った事はないけど、人間ドールの写真集を見た事があるから顔は知っている。 2人とも人気のあるモデルだったはず。 花音さんも雪さんも既に注射を打たれているので、動く事が出来ない。
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