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「なんて素敵」
思わず口にしてしまった。
「ありがとうございます。我が社はドールを販売するだけではなく、お客様をドールの世界にお連れしたいと思っています」
「ありがとうございます。あの、写真を撮ってもよろしいですか?」
せっかくこんな沢山の素敵なドールが並んでいるのに、見るだけではもったいない。写真に撮れば家でも眺められると思い聞いてみた。
「本来は公開前の最新のドールや衣装は企業秘密の為、写真を撮る事は禁止しているのですが、他ならぬ美沙様たっての願いとあれば、許可させていただく他ないでしょう。ただし、写真館やSNSへの投稿は控えていただく様にお願い致します」
「わかりました。ありがとうございます」
アルバイトに来た事を忘れ、ドールの写真を撮りまくる。
「美沙様が本当にドールを愛しているのがよくわかります」
店長の言葉に、アルバイトに来た事を思い出して、「すみません。つい夢中になってしまいました」と頭を下げた。
「いえいえ。ドールたちも喜んでいると思います。では、アルバイトの件を話しますね。そこにお掛けください」
「はい」
店長に言われて、ドールの世界のイメージと同じ高級感漂う白いヨーロッパ調のソファに腰をかける。
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