人間ドールデスゲーム

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「花音さんはどうなるんですか?」 恐る恐る加藤様に聞いてみた。 「ゲームに負けた人間ドールは『永遠の人間ドール』としてコレクションになるのだ。花音も同じ。大石はまた次の人間ドールを購入するだろう」 「そんな! 花音さんには家族も友達もいるんですよ。花音さんを殺せばすぐにバレます。このゲームの存在が警察に知られれば、加藤様だって……」 つい感情に任せて自分の思いをぶちまけてしまった。途中でしまったと思い、加藤様の顔を見ると、私の顔を恐ろしい形相で見つめている。 「すみません。言い過ぎました」 焦って謝罪したものの、加藤様の表情が和らぐ事はない。 余計なことを言ってしまった。私まで『永遠の人間ドール』にされてしまうかもしれない。 加藤様の力を使えば、女性の1人や2人、この世から消すことは簡単に違いない。 どうしょう、このままでは私の身が危険だ。土下座でも何でもして許しを乞わなければ。 「加藤様、本当に申し訳ありませんでした」 加藤様が許してくれるまで謝罪を続けようと思い、頭を下げた。 「クククッ、アニ、口は災いの元だと知っておくべきだったな。謝れば私が許すとでも思ったのか」
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