18:再スタート

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緊張でなかなか動けない私をよそに 彼はタクシー代の支払いをスマートに済ませ 私の手を引いてタクシーからおろした。 『さくら…?』 「えっと、タクシー代!」 『俺が呼んだんだし気にしなくていい。 それより来てくれてありがとう。』 彼は優しく微笑み、私を抱きしめた。 「ちょっと、圭介、ここお店の前だよ…」 私は離して欲しくて彼の胸を叩く。 『あ、ごめん。嬉しくて、つい…』 私の手を握り直すとレストランに入った。 お店のスタッフにコートを預けると 目の前の大きな扉が開かれた。 「えっ…」 私は驚きを隠せない。 てっきりちょっと高級なレストランで ディナーでもするのだろうと思っていた。 でも目の前に広がる光景は想像とは違った。
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