19:過去の真実

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私はグラスに半分入っているカクテルを 一気に飲み干し、意を決して話始めた。 『圭介…その前に5年前のこと聞いてくれる? 私、圭介に嘘をついたの…。」 『うそ…?ちゃんと聞かせて。』 私は彼の顔を見ながらゆっくり話をする。 彼に隠してきた過去をすべて…。 「5年前の花火大会の日… 他に好きな人ができたから別れてほしいって 言ったのは嘘だった。 そんな人いなかった。 私は圭介が大好きだった。 大好きだったから本当のことが言えなかった…。 あのね… あの時、私、妊娠してた。 私と圭介の赤ちゃんがお腹にいたの…。」 彼が目を見開いた驚いている。 「圭介はきっと堕ろしてなんて言わないし 一緒に育てる選択をすると思った。 だから言えなかった…。 圭介の将来の邪魔はしたくなかった。 私は圭介に嘘をついて別れて 圭介には知らせずに勝手に産むことを決めた。」 私は気付けば泣いていた。 この先の結末を知っているから。 何度思い出してもつらい。 今は相槌も打たずに真剣に話を聞いている彼。 彼は私の話をどう受け止めるのだろうか。
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