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私はグラスに半分入っているカクテルを
一気に飲み干し、意を決して話始めた。
『圭介…その前に5年前のこと聞いてくれる?
私、圭介に嘘をついたの…。」
『うそ…?ちゃんと聞かせて。』
私は彼の顔を見ながらゆっくり話をする。
彼に隠してきた過去をすべて…。
「5年前の花火大会の日…
他に好きな人ができたから別れてほしいって
言ったのは嘘だった。
そんな人いなかった。
私は圭介が大好きだった。
大好きだったから本当のことが言えなかった…。
あのね…
あの時、私、妊娠してた。
私と圭介の赤ちゃんがお腹にいたの…。」
彼が目を見開いた驚いている。
「圭介はきっと堕ろしてなんて言わないし
一緒に育てる選択をすると思った。
だから言えなかった…。
圭介の将来の邪魔はしたくなかった。
私は圭介に嘘をついて別れて
圭介には知らせずに勝手に産むことを決めた。」
私は気付けば泣いていた。
この先の結末を知っているから。
何度思い出してもつらい。
今は相槌も打たずに真剣に話を聞いている彼。
彼は私の話をどう受け止めるのだろうか。
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