20:家族の始まり

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そして4月上旬。 さくら満開の公園で ウェディングドレス姿の私を抱きしめる タキシード姿の彼。 きれいな青空の下 カメラマンにアドバイスされながら 何回もシャッターが切られる。 私たちは昨日入籍し、結婚式は挙げず ウェディングフォトを撮っている。 私は彼の顔を見上げ、呟いた。 「夢じゃないよね…?」 『夢みたいだけどな。 さくら、愛してる…』 「私も…愛してる、圭介。」 自然と唇が重なる。 シャッターの音も外だということも 気にならないくらい、今は彼しか見えない。 私たちは出会いから長い年月を経て 家族になった。
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