02:過去のはなし

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あれから両親とは会話もないまま 花火大会の日を迎えた。 妊娠が判ってからも悪阻はなく 体調もすごく良い。 浴衣を着て、髪をセットしいつもより丁寧にメイクして家を出た。 「玲奈!おまたせ。浴衣すごく似合ってる!」 『お、さくら!すっごく可愛いー!』 2人して褒め合い、なんだか照れてしまう。 『優希と圭介くんは先に場所取りしてくれてるって』 「じゃぁ、食べ物と飲み物は私たちで用意して合流しようか!」 私たちは両手いっぱいの食べ物を手に 2人が待つ場所に急いだ。 圭介に会うのは2週間ぶり。 2週間前の私とは違う。 少し緊張している、、、。 (ちゃんといつも通りにしなきゃ!) 今日で最後になる。 圭介に妊娠の事は話すつもりはない。
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