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8
その後、俺は次代王となり、先代王のロゼウスと共に新しい国を築いた。
そこまでの険しい道のりは、また別の話となるが、あれから数年後の、ある平和な一日をロゼウスと過ごしていた。
「ろ、ぜうす……まっ」
「待たない。今日くらいは執務をやめろ」
「とか、言われても……っ、ン、む」
机で大事な書類を書いていたのに、ロゼウスは強引にペンを奪い取ると、俺の唇を舌で舐め、歯列を割って口腔に舌を潜り込ませていた。
「あ、ぁ、ンぅ」
俺が最後の書類の山が崩れてくるのを気にしていると、それに気づいたのか、ロゼウスは俺の体を抱き上げてベッドに運んだ。
「ろ、ぜうす、ろぜうす……っ」
舌っ足らずに呼んで首に手を回せば、獣人化したロゼウスの手が俺の服を剥ぎ取り、下から現れた胸の飾りを摘み上げる。
「っ、ん」
肩を跳ねさせると、ロゼウスはその反応に満足したのか、ふっと笑いながら下肢に手を伸ばしてきた。
「もう、とろとろだな。お前も期待していたんじゃないか?」
「えっ、う、そ」
まだ触れられてもなかったのに、と思うものの、ロゼウスの言う通り、下肢からは既に固く勃ち上がった屹立が顔を覗かせており、先の方からは先走りが出始めていた。
「これなら、後ろを解すのも容易いだろうな?」
「あっ、や、ぁっ」
反射的に止めようとするも、力はあまり出ずに、ただロゼウスの腕に手を添えるだけになる。
その間にもロゼウスは巧みに後ろを解し、気がつけば背後から自身を沈められていた。
「お前の中、喜んでいるみたいだな」
「あっ、ぁあっ」
ロゼウスが、俺の中へ自身を穿ちながら、あの時の銃痕を大きな舌で舐める。
「っ、……」
そこはなぜかあれ以来、俺の性感帯になってしまったようで、弄られると弱かった。
「また固くなったな」
「だっ、て……」
ロゼウスの手が前の方へ回り、俺の屹立を揉み込む。
その悲鳴を上げそうになるほどの快感に息を乱しながらも、ふっと湧き上がった疑問を口にする。
「ロゼウス、今さらかもしれないけど」
「うん?」
ロゼウスは手を止めずに、俺の屹立を扱き上げながら返事をする。
「ん、……な、んで、ロゼウス、は獣人、に……?」
何とか質問を口にすれば、ロゼウスはぴたりと動きを止め、答えた。
「たぶん、親殺しの罪で呪われたんだろう」
「え、……」
「だが、きっともう少ししたら人間に戻れる。何となくそんな気がするんだ」
かなり気になる発言をされ、意識がそちらへ向きかけたが、再び激しく腰を打ちつけられ始めて何も考えられなくなった。
きっと、ロゼウスの人間の姿を見られる日も近い。
END
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