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「撃てー!!!」
隊員の声が響き渡る。その直後に銃声も響き渡った。
ドガガガガガガガ!!!!
無数の銃弾がキメラの子分達目掛けて襲いかかる。子分達は素早いものの、一体一体の体力は低いようで、銃弾が当たる度にキメラの子分がボトボトと落ちていく。
末「おお!!」
季「やるじゃん!!」
末武と季武が喜びの声をあげる。
彩「あとはあの母体だけね。」
彩葉が母体に目を向ける。
するとキメラの母体は、ヘリコプターの群れよりも更に上空をものすごい勢いで通過した。
忽ち大きくバランスを崩すヘリコプター。
「「うわぁぁぁぁああああ!!!!」」
悲鳴をあげながら前の座席にしがみつく季武と彩葉。
一方、末武は何かの気配を察知したらしく、
末「―――来るよ!!」
窓から後ろを見て叫んだ。そして季武と彩葉が後ろに振り返った瞬間―――
■■■■■■――!!!!
先程のよりもずっと強烈で不快な超音波がヘリコプターを襲った。
彩「はあっ!!」
咄嗟に彩葉が彼女達が乗っているヘリコプターにバリアを展開した。しかし、バリア越しでもその超音波は強烈で、耳を塞がないと耐えられないようなものだった。
そして超音波が止むと同時に彩葉のバリアも壊れた。
季「彩葉ちゃん、大丈夫!?」
彩「うん、何とか…」
そう答える彩葉だが表情は辛そうだ。
隊員「待ってろ、今ヘリコプターをUターンさせて状況確認を…」
隊員がそう言ってヘリコプターをUターンさせると――
―――一同は絶句した。
なんとバリアで守られた一同のヘリコプターを除く全てが、黒煙を上げながら落下していく様が一同の目に映っていたのだ。
季「何だよ、これ……」
もしあの時彩葉のバリアが無ければ―――そう考えた隊員、末武、季武はゾッとした。
しかしこの後、その仮定法が直説法に―――恐れていたことが現実となってしまう。
(執筆者 蒼玉)
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