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三人はリビングで、夏鈴が来るのを待っていた。
「急にお邪魔してすみません。」
鈴羽が夏鈴ママに言った。
「全然、大丈夫よ。来てくれて夏鈴も嬉しいと思うわ!ゆっくりしていってね〜。」
「ありがとうございます!」
三人は声を合わせて言った。
「ちょっと夏鈴呼んでくるから、少し待っていてね。」
「はい。ありがとうございます。」
鈴羽が言った。
夏鈴ママは、2階の夏鈴の部屋に行った。
「体調悪いのかな。」
「どうなんだろ。心配だな。」
和馬が心配そうに言った。
少しした後、夏鈴ママが戻ってきた。
しかし、夏鈴の姿はなかった。
「夏鈴、寝てるみたいで返事なかったわ。来てもらったのにごめんね。」
「いえいえ。何か学校であったんですか。」
鈴羽が聞いた。
「いや。学校も普通に行っていたから何もないと思うわよ。」
「そうですか。」
「何か知っていることある?」
夏鈴ママが、3人に聞いた。
「私は、クラスが違うので知らないです。夏鈴と話したときは、明るかったし特におかしいと思ったこともなかったです。けど、和馬たちなら、同クラだし何か知っているかも。」
鈴羽が、和馬と晴樹に話を振った。
「あ〜。俺は夏鈴と中学同じクラスになったことがないから分からんけど、あるグループからいじめられているというか。中学の卒アルと小学の卒アル見比べたら分かるかと。」
和馬が言った。
「えー!まじか。何で全然言わなかったの。」
鈴羽は、言った。
「ていうか、今まで全然話してなかったやないかい。」
「まぁ、そうだけど、、、。来るまでに話せるくない?」
二人が今にも喧嘩しそうになっていると
晴樹は言った。
「ちょっと二人とも!こんなところで喧嘩するなよ。」
夏鈴ママは苦笑いした。
「ごめん。ごめん。」
和馬が言った。
「そうだね。こんなとこで喧嘩したら夏鈴だって心配になってしまうよね。
和馬は他にも知っていることないの?みんなの前で言いにくかったら、夏鈴ママに言ってあげて。」
鈴羽は和馬にもう一度話を振った。
みんな静かになって和馬の話に耳を傾けている。
「言いにくいってわけじゃないけど、、、。最後に学校に来た日からいじめがエスカレートしたというか。晴樹と話していた時にあったみたいやから、ごめんやけど、詳しいことは分からない。でも、いじめがあったのは事実。」
少し沈黙があった後に、夏鈴ママは言った。
「そうだったんだ。夏鈴、最近元気がないと思っていたの。話してくれてありがとう。あとは夏鈴に聞いてみるね。」
「いえいえ。何もできなくて申し訳ないです。」
「私もしょっちゅう会いに行っていたのに全然気づかなかった。気づいてあげたら変わっていたかもしれないのに。」
鈴羽も涙ながらに言った。
「鈴羽の前では、夏鈴はいつも通りに振る舞っていたみたいだったから、責めることはないで。夏鈴が回復して顔を合わせられる日までじっくり待とう。」
「うん。そうだね。」
「和馬の言う通りだと。今は本人も休みたいだろうし。」
「お話中に申し訳ないんだけど、今日は何しに来てくれたのかな?」
夏鈴ママは聞いた。
「あっ!忘れていた。あの、これ借りていた体操服と手紙です。届けにきたつもりがついつい話し込んでしまいました。」
「いえいえ。わざわざ届けに来てくれてありがとう。夏鈴にも伝えておくね。」
「はい。よろしくお伝えください。じゃあ、そろそろ帰ろっか!」
「そうしようか。」
「そうだな。」
和馬と晴樹は言って、3人は玄関に向かった。
「お邪魔しました。また今度夏鈴に会いに来ます。」
鈴羽は言った。
「お邪魔しました!」
和馬と晴樹は言った。
「また3人で会いにきてくれると夏鈴も喜ぶと思うわ。いつでも来てね。」
「はい!」
3人はそういうと玄関を開けて帰っていった。
帰り道、鈴羽は言った。
「ついつい長居しちゃったね。」
「そうやな。夏鈴の事もう少し早くに伝えとけばよかったな。鈴羽、ごめんな。」
「うんうん。私も気になったら聞いておけばよかったから。」
「俺も何か気づいてあげたら良かった。まぁ、しばらくは、夏鈴さんは学校来れないだろうな。」
「そうやなぁ。たまに会いに行って勉強とか教えた方がいいかもな。」
「うん!また3人で行こう!行く前には夏鈴に聞いてからの方が、いいかも。体調だって良くないみたいだし。」
「そうしよ。じゃあ、俺らはこっち方面やし。鈴羽も気をつけて帰ってな。」
「うん。今日は2人ともありがとう。また明日!」
「また明日!」
和馬と晴樹は声を合わせて言い、鈴羽と別れた。
新たな問題が発覚、、、。
夏鈴の今後はどうなる?
第5話に続く、、、。
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