13人が本棚に入れています
本棚に追加
第一幕 その5 作者=よしけん
それぞれも世界のキャラクターたち(『魔法少女が街中で魔法ぶっ放して何が悪い(以下、『まほ街』)』のメインキャラクター以外)が眉をひそめる中、虹色の空はその濃さを増していく。
そして――
カッ!!
そんな効果音が似合いそうな程の、網膜を破らんばかりの閃光が各々の世界の空を照らし出した。
『鬼も喰わない騒動絵巻』の頼光達と、
『源頼光-RE;birth‐』の頼光達、
(同名のキャラクターが出ているが、全く別の世界の住人なのであしからず)
そして、ようやく事態に気づいた『まほ街』のキャラクター達は、窓から降り注ぐその閃光の光をガラス越しに、
各々が受けることとなった。
「「嫌だぁぁぁああ!!!!――うん?」」
紅里と千聖が叫んだ直後、二人が外の"異変”に気づく。
それに続いて美麗、彩葉、月乃、計五名がハッとした表情で外を見た。
それと同時に、虹色の光は空だけでなく、空間、街全体を一瞬で包み込んだ。
刹那、外の景色が変わる。
否、正確には『源頼光-RE;birth‐』と『まほ街』の人々にとっては特に変化は無い。
ただ、大きく変わったのは――
突如として外を歩く人々が変わったのだ。
今まで自分達が知っていた私服、制服を着た人々の中に、中世の人々が着るような、古い衣装の人々、馬や牛車に乗る人々が出現したのだ。
「な、なんだありゃ・・・」
教室中の人々が窓に張り付く中で、『源頼光-RE;birth-』の方の頼光が窓を見て呟いた。
「え、なになに!?」
「映画の撮影・・・?」
同じく、教室中の人々は勿論、『まほ街』のメインキャラクター達も窓に張り付く中で、紅里と美麗が呟いた。
一方でこの"異変”に一番、驚いていたのは『鬼も喰わない騒動絵巻』のキャラクター達だ。否、驚くどころではない、度肝を抜かれていた。なにせ、突如として、都の、否、街の大通りが石やコンクリートでできた店々に変わり、あまつさえ、遠くの景色には同じく石やコンクリートでできた大小、高低の建物がいきなり出現したのだ。
「な・・・なんだ、こりゃ・・・」
季武が両目を限界まで見開いて呟いた。
「ら、頼光さま!これは一体・・・?」
綱もまた、両目を限界まで見開き、主君を見つめた。
「・・・私にもわからない・・・一体、どうなっているんだ・・・?」
最初のコメントを投稿しよう!