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教会へ
ここは剣と魔法でしのぎを削り合う世界。
この世界では15歳になると、女神様から『天職』を授けられる。それは戦士職であったり魔法職であったりと様々だ。
今年15歳になった俺は、村の同い年の連中と一緒に、隣街にある大きな教会に向かっていた。天職は教会にいる神父しか読み解くことが出来ないのだ。
教会に入り、俺は神父の前に立つ。
すると——
俺の天職を調べていた神父が驚愕の声を上げた。
「なんだこれは!? こんな職種、聞いたことないぞ!?」
ふふっ、それはそうだろう。だって俺は特別なのだから。
俺は日本生まれの日本育ち。
日本で交通事故に遭い死亡した俺は、その直後女神様に会ったのだ。
その時、女神様はこう述べられた。
『日本での記憶を残したまま、私が管理する世界に転生させてあげましょう。そのかわり、私の願いを叶えて欲しいのです』
俺はその『願い』の内容を確認することもせず、一も二もなくその申し出を受け入れた。
俺が肯定の意思を伝えると、女神様はニコリと微笑んだ。
その瞬間…… 俺の意識は途絶えたのだった。
気がつくと俺は赤ん坊の姿になり、この世界に放り出されていた。
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