オシャレ過ぎる産婦人科医に誘われて

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もしかして意外とフランクだったりするの? 『あっち、行こうか』 七海先生はそう言って、私の背中を優しく押して前に1歩踏み出させてくれた。 全身オシャレな先生に横に立たれて、私はどんな顔をすればいいの? 嫌だ…心臓が鳴り出してる。 白衣ももちろん素敵だけど、今はまた違った人にも思えて、まるでモデルさんと歩いてるの?って、錯覚してしまいそうになる。 『あの…先生はどうして私なんかに声をかけてくれたんですか?その、なんていうか…違う科の看護師に…』 急に歩みを止めて質問した私に、数歩前に出ていた七海先生も立ち止まった。 『ん?』 そして、ゆっくりと自分の肩越しに振り返り、私を見た。 その様子がまるでスローモーションみたいで、眼鏡の奥の流し目に、私は恐ろしい程の色気を感じてしまった。 『さっき言った通りだよ』 『えっ…えと…元気になるから…ですか?』 『そうだよ』
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