3159人が本棚に入れています
本棚に追加
『で、でも私は特別明るいわけでも面白いわけでもないので…先生を元気にしたり出来ないと思いますよ』
『僕は別にそういうのを望んでるわけじゃないよ。ただ一緒に居るだけで心が温かくなって…元気になるってこと』
ただ一緒にいるだけで…
そんなこと言われたらすごく恥ずかしいよ。
私はその言葉に何だかキュンとした。
胸の真ん中あたりが…
ちょっとだけ熱くなった。
『七海先生、私のことあんまり知りませんよね』
『どうして?なぜ知らないって思うの?』
先生が微笑む。
この色っぽい笑顔、反則だよ。
『だって、先生は産婦人科のお医者さまなので、あまりお話する機会がないというか…』
確かに入院病棟は同じ階だから、他の先生方よりは会ってるかも知れないけど…
『たまに藍花ちゃんと話したりするよね』
『は、話すというか挨拶というか…』
『それで十分じゃない?』
最初のコメントを投稿しよう!