もうひとつの別れ

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『…ごめんなさい。本当に』 頭を下げる春香さん。 『ありがとうね、そんな風に言ってくれて。でも、自分の責任だから本当に気にしないで』 『ありがとう…蓮見さんと話せて良かった。じゃあ、行くね。また…会えるかな』 『うん、必ず会おうね。寂しいけど…元気でね』 『白川先生とお幸せにね』 えっ… ど、どうして? 私が驚いた顔をしたら、 『恋愛経験が無い私でも見てればわかる。そういうのすごく下手だよね』 って、また笑った。 七海先生にも春香さんにも当てられてしまった。 私…自然に顔に出てしまってるのかな? だとしたら恥ずかしいよ。 『う、うん。ありがとう…本当にありがとう』 春香さんはそのまま去っていった。 あんなに笑顔が素敵な人だったんだね。 だから、これから先は大丈夫。 絶対に…春香さんは自分らしく前向きに生きていける。 何だかすごく安心して、体がポカポカして温かくなった。
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