あなたの魅力に気づく月の夜

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緊張で飲み込みにくいことを悟られないように、ドリンクで必死に流し込んだ。 『あ、あの。どうして私に声をかけてくれたんですか?今日ここに来た理由は…?』 やっぱり納得出来なくて、また質問した。 私にしてはグイグイいってしまってるけど… なぜか聞かずにはいられなかった。 『理由…か』 『はい。私、今日誘われてからずっと思ってました。白川先生に怒られるのかなって』 『俺がお前を?どうして怒る?』 『どうしてって…私、いつも先生に注意されてるので…もちろん、私が悪いんですけど…』 『藍花は俺に怒られたいの?』 『そ、そんなわけないです!怒られたいなんて思ってません。思ってるわけないです。それに、その藍花って名前で呼ぶのも変ですよ。いつも私のこと「蓮見」って言うのに…』 『お前は「蓮見 藍花」だろ?だったら蓮見でも藍花でも同じだろ』 その理屈、変。 かなり変。 同じじゃないよ、全然。
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