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『先生は他の看護師には「さん付け」なのに、私だけ呼び捨てにするの、ちょっと…嫌でした。それにいきなり藍花もやっぱり…』
ずっと不思議に思ってたこと、勇気を出して言ってみた。
『名前で呼ぶのは歩夢も一緒だ』
『それは歩夢君は男子だからいいですけど…』
私がそういうと、白川先生は少し黙ってしまった。
嘘…もしかして怒らせちゃった?
しつこく言い過ぎたかな。
この空気にちょっと耐えられないと思い始めたその時、
『…蓮見も、藍花も…とても美しい名前だから…だから、つい呼び捨てしたくなる』
私の耳元まで近づいて甘く囁いたその声が、あまりにセクシーで艶っぽくて…私は腰が砕けそうになった。
何なの、これ?
かろうじてベンチから滑り落ちないように耐えたけど、大袈裟じゃなく、本当にそんな感覚に襲われて急激に体が熱くなった。
心臓も激しく動き出し、よくわからないこの状況に動揺しまくってる自分がいた。
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