あなたの魅力に気づく月の夜

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『先生は他の看護師には「さん付け」なのに、私だけ呼び捨てにするの、ちょっと…嫌でした。それにいきなり藍花もやっぱり…』 ずっと不思議に思ってたこと、勇気を出して言ってみた。 『名前で呼ぶのは歩夢も一緒だ』 『それは歩夢君は男子だからいいですけど…』 私がそういうと、白川先生は少し黙ってしまった。 嘘…もしかして怒らせちゃった? しつこく言い過ぎたかな。 この空気にちょっと耐えられないと思い始めたその時、 『…蓮見も、藍花も…とても美しい名前だから…だから、つい呼び捨てしたくなる』 私の耳元まで近づいて甘く囁いたその声が、あまりにセクシーで艶っぽくて…私は腰が砕けそうになった。 何なの、これ? かろうじてベンチから滑り落ちないように耐えたけど、大袈裟じゃなく、本当にそんな感覚に襲われて急激に体が熱くなった。 心臓も激しく動き出し、よくわからないこの状況に動揺しまくってる自分がいた。
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