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受付の目の前にスーツ姿の男性が一人。
長身で… うん…見た目はなかなか… 78点!… くらい…
「まつっ…!松岡っ…芽衣子さんっ…!! 良かったら今日…しょしょしょ…
食事に…行け…行け…行けたりしししし…ししま…しましま…」
ふふふっ…
なんだか、今日の人は、可愛い人だわ…
そんなに、カミカミにならなくてもいいのに…
一生懸命なのが可愛くて、私はつい、微笑んでしまう…。
「はい…?なんでしょう…?」
一応…わからないふりをする私…
こちらから助け舟を出してもいいけど… せっかく一生懸命、男性が女性にお誘いをしているところに、安易に船を出すなんて…そんな無粋なことはできやしないわ。
「あの、あ…っ今夜、良かったら 食事…に …い…行きっ…ませんか!?」
はい…合格…やっと落ち着いて、きちんと言えました。
私はにっこりと微笑んで、返事をする。
「はい、喜んで…」
どこかの居酒屋さんみたいですけど、これが私の決まり文句なんです。
「やややっ!… やった…!! あ…すみません、これ、連絡先です…では…また…夕方、こちらへ伺います…!!」
その男性はスキップをするかのように、飛び跳ねてエレベーターの中へ消えていく。
ふふ…可愛い人…。
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