50女子大生の会話

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50女子大生の会話

「ええと、それはありがとうございます。休んだ理由、ですよね。それは……」  心配してくれたのはありがたい。とはいえ、自分の幼馴染が殺されて、その犯人とも呼べる組織を壊滅させようとした。それに対する諸々の疲れがたまり、休んでいたとは言えない。 『それは?』  しかし、何か言わなければならない。私の言葉の続きを待ちわびている人達がいる。意を決し、口を開く。 「こんなことで休むなんて、というかもしれませんが、実はあの日の朝、私の知り合いが大変な目にあう夢を見て。それで気が気じゃなくて、その知り合いに会いに行っていました」 「知り合い、ねえ。その知り合いは、蒼紗のとってどのレベルだったの?私たちみたいな親友レベルの知り合い?それとも家族とか親戚の類?恋人、お世話になった先生?」 「気になりますね。知り合いとは言っても、蒼紗さんの性格からして、一度会っただけの人とは思えません。だとしたら、こんなことっていうのは間違っています。大学を休む理由としては充分ですよ」 「知り合いのレベル……」  正直に、自分の幼馴染と言っていいものだろうか。もし、彼女のことを深く突っ込まれたら説明に困るが、ここまで言ってくれた彼女たちに隠し事はしたくない。 「知り合い、というのは私の幼馴染、です。ずいぶんと会っていなかったのですが、最近、偶然にも出会う機会がありまして、それで再会を懐かしんでいたら、嫌な夢を見てしまって……」  いてもたってもいられなくなって、彼女に会いに行ってしまった。
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