86人が本棚に入れています
本棚に追加
「……千尋」
正面から歩いてくる千尋に海斗は呼びかける。
「お前は見る目があるよ。良い子だな」
千尋は海斗の肩をポンと叩いて、そのまま通り過ぎていく。凪いだ海は海斗を待ち受けるかの様に静寂を保っていた。
「……海斗」
葉月が目を赤く染めて海斗に微笑む。
夕焼けが海を赤く染めて、葉月の顔を照らす。
海斗は葉月のそばにゆっくりと歩き出す。
「海斗。話……聞いてくれる? 」
葉月が海斗に手を伸ばす。海斗は葉月の手を重ね隣に座る。
最初のコメントを投稿しよう!