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靭也の唇が夏瑛の唇をふさぎ、抗う声を飲みこんでしまう。
煙草の残り香がする。
唇を離しても、靭也の腕は夏瑛を捕らえたままで、今度は首筋に唇を這わせてきた。
夏瑛の身体がぞくりと震える。
「……ここに座って」そう言われ、作業台に座らされた。
靭也はじっと見つめたまま、ほっそりとした指で夏瑛の唇をなぞる。
そうされただけで、体の芯を稲妻が駆け抜ける。
「うん、その顔だ」
満足そうに言うと、そのまま首筋から肩へ指を滑らせる。
そして、夏瑛の目の前にひざまずき、スカートのすそに手をかけた。
「靭……にいちゃん」
白い内腿が露わになる。
夏瑛の頬は羞恥で真っ赤に染まった。
靭也はそこに唇を寄せてきた。
「……あっ」
ピリッした刺激とともに紅色の刻印がきざまれた。
「毎日顔を見るのに、一緒に過ごせないのはきついな。さっきみたいに他の男と仲良くしているところを見るのも」
「……ただのクラスメイトだよ」
「外で煙草吸ってたら、夏瑛が男といるところが目に入ってさ。夏瑛はおれのものだっていう、印をつけたくなった……」
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