4人が本棚に入れています
本棚に追加
今、えりかに会うとまた余計なこと言ってしまうかもしれない。
学校が終わると足早に帰って、練習着に着替えてスポーツバックを掴んで出かけた。
クラブハウスに入ると「空くん、今日、早いわね。」と声をかけられた。
「はい、グラウンド使ってもいいですか?」
「いいわよ。」
俺をグラウンド内を走った。走ってると、多少気分が晴れるような気がした。何周かしていたら、建物からコーチが出てきた。
「お、空、今日は早いなー。」
「こんちは」俺はコーチの前で止まって挨拶をした。
「ちょっと顔色悪いぞ。走り過ぎたんじゃないか。」
「いえ、ちょっと夜更かししただけなんで大丈夫です。」
「漫画でも読みすぎたか。ま、今日はほどほどにしとけ。」コーチは俺の肩を叩いて練習の準備に取り掛かっていた。
ストレッチをして、コーチが出してくれたラダーでトレーニングしていると、続々とチームメイトがやってきた。
「よ!空!」
「今日もよろしくなー!」
「昨日のデブライネのプレー見た?」
「あの、神がかったパスだろ。やべぇーよな。」
ここは賑やかでいい。頭の雑音を消してくれる。
最初のコメントを投稿しよう!