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その次に修羅界というのがあります。
争うは修羅と呼ばれていますね。
自分と他人を比べて常に勝負したがります。
鬼滅の刃で言うなら伊之助ですかね。
天空の城ラピュタで言うところのムスカ大佐です。
伊之助は言葉にも顔にもでるタイプの修羅界で、ムスカ大佐は一見紳士の様な顔をしたり相手にへりくだったりしますが内心は相手を馬鹿にしているタイプです。
この修羅界は前の三悪道と同じ括りにされて四悪趣と呼ばれたり、このあとの人界、天界と合わせて三善道と呼ばれたりします。
つまり、良い面と悪い面があるっていう事ですね。
良い面は単純に競争心を持つことによって自分を高めようとするところ。
悪い面は自分が向上しようとするより人を貶めようとしたり、単純に他を見下したりするところですね。
この善悪に別れる修羅界は非常に魅力的なので、どんな物語にも盛り込まれていると言って過言ではないでしょう。
ただ、強さの基準をどこに置くのかがストーリーによって変わってくるだけですね。
一つのストーリーにいくつもの勝ち負けの基準があって(人によって勝ち負けの基準が変わる)複雑な物語はそのまま筆者の内面の複雑さや奥行きを表しているように思えます。
話が脱線しましたね。
戻しましょう、次は人界です。
平らかなるは人。
と説かれてます。
つまり平常心を指しています。
十界の中でも真ん中にあたり、ニュートラルな状態ですね。
よく、試合をしている選手が「平常心、平常心」と言ってますが、つまりその方がより高いパフォーマンスが見込めるという事でしょう。
なかなか弱点のない良い状態と言えますが、この人界は環境の変化(縁)に触れてあっという間に他の境涯に引っ張られてしまうと言われてます。
最後に天界ですね。
六道の最上界にしてもっとも自由と言われてる境涯。
ずっと目指していた目標を達成した。
尊敬している人に褒められた。
ずっと欲しかったものが手に入った。
宝クジが当たった。
告白が実った。
ツイッターのフォロワーがめっちゃ増えた。
などなど、人によっては千差万別ですがその瞬間の心の中は正に自由そのものですね。
天にも登る気持ちとか言いますし。
有頂天と呼ばれる様にあらゆるものの上になったような気分です。
が、この天界も長くは持たないと言われています。
天界に魔が住む。
とも言われてますので、お気を付け下さい。
で、ですね。
ここまでが六道で、地獄から始まって徐々に位が上がっていって天界まで至りますね。
これ、地獄界が下で天界を目指そうって事ではないんです。
あくまで、幸福の度合いを心の自由度からみて、測っただけ。
最初にそう言った通りなんです。
この六道の中にいる間はなかなかそこから抜け出せないというのが六道輪廻という言葉の本当の意味なんですね。
地獄即極(じごくそくごく)と言ってむしろ地獄界の中に抜け出すチャンスがあるとすら言われてます。
なぜそうなるのかは後ほど、、、。
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