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俺、神野尊は真面目な男だ。
だから、やるとなったら手を抜かない。
例え、相手が実の弟であっても…!
俺は心の中でそう呟くと、サングラスを外して辺りを見回した。
確か此処で待ち合わせの筈なんだが……。
建物の入り口を探し、ゆっくりと歩く。一歩歩く度にごっついブーツの金具がガチャガチャと音をたてる。夏の暑い日差しが俺に容赦なく照りつける。
やっぱり、レザージャケットとレザーパンツは、暑いぜ。
俺は、玉のように流れる汗を手で拭う。
だが、久々に会う弟、聖には、俺がいかにロックかを見せつけてやらねばならない。
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