9人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
若手の劇団員と古株のおじさんも、こちらに近づいてきて二人とも謝った。
古株のおじさんが申し訳なさそうに頭を下げた。
「寧々ちゃん、舞台が始まる前に酷いことを言ってごめんよ。あんなに素晴らしい演技ができるんだね。あの涙は良かった!」
王子様役の男性が監督とおじさんの話を聞いて何度も頷いていた。
「あの涙は良かったです。胸にぐっと来ました。明日も宜しくお願いします」
私は王子様役の男性を自分の窮地を救ってくれた、本当の王子様のように思って、好きになりました。
その気持ちを隠すように、大声で言いました、
「こちらこそ、明日も宜しくお願いします!」
最初のコメントを投稿しよう!