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幸せは足元から崩れる
22歳で結婚、高卒で入社したのは小さな会社の事務だけど楽しかった。
そこの取引先の営業と知り合いになり、何度も誘われて根負けして食事に行ったのが始まり。
遊んでいるんだろうなと思ったけど彼は紳士だった。
真面目に何度も根気強く誘ってくれて、断っても嫌な顔一つせず、一度食事に行けば飽きちゃうかもと思ったのに、それからも何度も誘ってくれてデート回数が増えた。
映画、動物園、遊園地、子供っぽいとこでも行きたいと言えば付き合ってくれた。
大卒自慢する事も高卒を下に見る事もなく、誰に対しても腰が低くて心の大きな人だと尊敬出来た。
時々、理解出来ない言い分もお互いにあって喧嘩もしたけど、ちゃんと話し合えて仲直り出来る人で、そういうとこもいいなって思えた。
出逢って一年で結婚。
彼のお給料も申し分ないし、忙しい彼をサポートしたい気持ちと早く子供を産んで欲しいと言う義母の気持ちを考えて専業主婦になった。
彼が私より6歳歳上だったから、義母は早く子供をと言っていたのだと思う。
それから二年経ち、24歳になっても子供はいないままだった。
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