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第1話 【温泉に行こう】
せかへい 外伝2
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第1話
【温泉に行こう】
今日は村にある人物がやってきていた。
「ねぇ、パト、まだ?」
彼女の名前はエリス・グランツ。王立魔法学園に通う魔法使いであり、パトの幼馴染だ。
「あー、もう準備できるよ」
今日は研究の手伝いをエリスに頼まれ、俺は隣の村に行くことになった。
「早く〜」
「だからもう終わるって!!」
急かしてくるエリスにパトはもうすぐ終わると伝える。
隣の村まで行き、研究をしてから帰る。1日で終わるはずがなく、数日滞在する予定になっている。
パトは行く前にできるだけの仕事を終わらせておいて、残りは父親に任せようという形にした。
そのためさっきまでずっと机で書類仕事を続けていた。
やっと仕事も終わり、支度の準備を終わらせると、エリスと合流。隣の村へ向かうことになった。
「てか、なんで俺が着いていかなきゃなんないんだよ」
「あんたが着いてこなかったら、誰が私の世話をするのよ」
「どっかのお嬢様か!! てか、それで王国にいる間はどうやって生活してるんだよ」
「嫌だからちょくちょく帰ってくるんじゃない」
「おい」
隣の村までは歩いて半日ほどかかる。
今回は荷物も少ないし、経費なども問題もあり、徒歩で行くことになった。
パト達は朝早くに村を出発する。問題がなければ、昼には隣の村のコット村に着くはずだ。
村から村までの道のりは森を超えていくことになる。
パト達は村を出て早速その村に入った。村は生い茂り、空を見上げても青空はなく緑のカーテンが空を覆う。
「なんか、モンスター出てきそうだなぁ」
パトがボソリとそんなことを言うと、
「そう言うことを言ってると……」
パト達の前に突如、草むらから何かが飛び出してくる。それは鋭い角を持ち、大きな花を持ったイノシシのようなモンスター。
しかし、イノシシとの大きな違いは色が紫色という点だ。
「こうやってモンスターが現れるのよ」
そう言い、エリスはモンスターに向かって杖を向ける。
いつもめんどくさがり屋のエリスが、自分から戦闘をしようとするのは珍しい。
何か邪魔をされたみたいな感じで、軽くモンスターに怒っているようにも感じる。
しかし、モンスターは一体とはいえ、かなり興奮している。今にも突っ込んできそうな状況だ。
「エリス、どうする?」
パトが聞くとエリスは杖を持って堂々と前に出た。
「あなたは下がってなさい。ここは私がやる。私がサクッと終わらせてあげる」
エリスとモンスターの戦闘が始まった。
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