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夜道を歩きながら、空を眺める。
満天の星空という言葉を具現化したように、無数の輝きが散りばめられている。街から離れれば容易に星空を拝めるのは、数少ない田舎の良いところだろう。
恋人たちを祝福するような、綺麗な星空。
今の二人には、おあつらえ向きだ。
ふと、スマートフォンの時計を見る。なんの偶然か、その瞬間に0時になった。
「……ハッピーバースデー」
ぽつりと呟いた声が、微かな白い息と共に溶けて消えた。
to be continued in "Merry Christmas Eve".
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