13.  青い炎

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   あっという間に芯をもったそれを上下に扱き上げ、容赦なく追い立てる。 「……っ、ヤメ……達也!」  暴れるように立てた脚が何度も床を蹴り、イヤイヤをするように頭を振る春瑠の首筋に這わした舌で、赤く熟れた耳たぶを捕らえるといつかのようにそれを唇で挟んだ。 「ヤッ……んん……っ」  すくめた肩が手の中のものと連動するようにブルッと震え、苦しそうに眉間にしわが寄る。  余裕を与えるつもりなどない荒々しくも淫らな手の動きに、早々に先端から雫をこぼし始めたそこが、俺の手の動きの激しさをよりスムーズにしていた。  性急に襲い来る自分ではどうしようもない快感を前にうめきをこぼす唇が薄く開いて、そこからはハッ、ハッ、と耐え切れず小刻みに熱い吐息を吐き出す春瑠。  俺の身体の中に広がる青い炎は温度を増すばかりで、自分の腕の中で乱れていく春瑠の痴態を前に、俺の知らない部分などこいつのどこを探してもなくなってしまえばいいと思った。この熱で溶かしてしまいたいと。  もっと見せろよ、俺に。  お前が溶けていく姿を。  もっと、もっと――。  下着をずらして春瑠の性器をそこから解放するのと同時に、俺も自身のスウェットを下げ勃ち上がる自分のモノを外へと掴みだした。  右手でこいつのモノを扱きながら左手で春瑠の手を掴み、後ろ手に導いて自分のモノを握らせる。 「……やッ。イ……嫌だ……」  俺の熱に触れた瞬間ビクッと引きそうになる手を逃がさないように、こいつの掌をそれより大きな自分の手で包み込み上下に動かした。  細いがそれなりに(ふし)の張った春瑠の指が俺のモノに絡みつくのを見て、ゾクッと背筋が震える。そしてこいつ自身気付いていないのかもしれないが、俺の性器を握った瞬間手の中で春瑠のモノがひときわ大きく痙攣し、ドクドクと脈を打ち始めていた。 「ハァ……ハァ……ッ……」  どちらの息遣いか分からない呼吸音が部屋に響く。窓を叩く水音と重なるようにお互いの股間からも濡れた音がしている。 「ど……し、て……」  もう抵抗するためではなく、自身を襲う快楽に悶えるかのように弱々しくもがきながら、春瑠が苦しそうに言葉を吐いた。 「……アッ……、なんでこん……な、こと……。する……ッ、……だよ」  目の前の白い首筋を羞恥の色に染めながら、時々息を詰め責めるような泣いているような声を出す。  なんでって。  見たいんだよ。俺しか知らないお前を。  俺の手で温度を上げる、俺の手で色香を放つお前の姿を――。
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